七竈の食器棚

徒然なるものを竃につめこんで。

10年以上探していた児童書を手に入れた

2018年。社会人になり、定期的に収入を得ることができてこれまで以上に充実した1年を送ることができました。


念願だったHey! Say! JUMPのFC入会を果たしコンサートに初参戦

憧れていたブランドのワンピースを購入

よくしてくださってる職場の先輩たちとお洒落なお店で女子会……。


低収入ではあるのですが、それなりに自分の趣味にお金を使うことがかなり可能になりました。

 


さてそんな私ですがつい先日、意を決してあるものを購入しました。それが、こちら。f:id:strawberrytart0509:20181222191149j:imagef:id:strawberrytart0509:20181222191156j:imagef:id:strawberrytart0509:20181222191202j:image

 

著:名木田 恵子さん

イラスト:かやま ゆみさんの児童書

「ヴァンパイア・ラブストーリー」シリーズの1〜3です!!!!10年以上探していたものを、やっと手に入れることができました!!!

このブログを読んでくださったことがある方には、「あれなんか見たことあるなこのイラスト」ってなる人もいるのではないでしょうか。そうです、私が一年ほど前に書いたブログ記事にこの本のことを書いてるんです!!!突然だが「ヴァンパイア・ラブストーリー」シリーズについて語らせてくれ。 - 七竈の食器棚

この記事、実は地味に私のブログの記事の中で一位なんですよね。

私と同じようにヴァンパイア・ラブストーリーを探していた方がたどり着いたのか、はたまた他の理由か……。

ともあれこの記事を通して、ヴァンパイア・ラブストーリーを愛してる方、もしくは知った方がいるのかと思うと感無量であったりします。

 

ヴァンパイア・ラブストーリーとは、2003年2月初版のポプラ社から出版された児童書で、かつて社会現象を巻き起こした少女漫画キャンディ・キャンディのストーリー製作者である名木田 恵子先生(キャンディ・キャンディ時は水木 杏子名義)と、 少女漫画家であったかやま ゆみ先生がタッグを組んだものです。ちなみにこのお二方は「ふーことユーレイ」シリーズという長編作品の児童書でもタッグを組んでおられます。

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ふーことユーレイシリーズ(全14巻)|本を探す|ポプラ社

このシリーズ、本当児童書なのにめちゃくちゃ切ないんですよ……。 

 

さてヴァンパイア・ラブストーリーもこれ本当に児童書か?というくらい切なくてめっちゃ濃いお話です。

 

舞台は小国・ディアドラ。呪術師のメリッラの孫娘であるジュネと、王子ジルベールが恋に落ちるものの、ジルベールの兄・リンド公が起こしたクーデターにでジュネは命を落としジルベールはヴァンパイアにされます。そんな二人は"ディアドラのバラ"という魔法のバラの力で、ジュネは転生を繰り返すことで、ジルベールはジュネを追うことで永遠に恋を続けることができるようになり、時空の旅を続けていく……。

 

前の記事でも書いたけどほんと濃いなあ……。今でも誰に説明しても「待ってマジで児童書なのかそれ」と言われます。マジで児童書なんだよ、やっぱり今も信じられないけど。でも児童書だよ。

 

ページに対してめっちゃ字が大きいもの。←

 

1巻は転生先の日本での話、2巻はなぜ二人がこうなったか、3巻は古代ギリシャ時代の国・エレミアでの話。最終巻の4巻は革命時のフランスでの話。壮大なストーリーの割に短いな?という方がいると思います。……イラストのかやま先生が病気で急死なさいまして、作者の名木田先生が「かやま先生のイラストなしでこの話は続けられない」とこのシリーズを終えられたのでした。かやま先生のブログが今でも残ってるのですが、本当に急に病気が悪化していったのだなと、いくつもの記事に検査や入院の日々が綴られています。

 

そんな経緯で断章したこの本。絶版になりまして新品で手に入れるのはもう不可能。

 

……というわけでこの本は中古で買いました。ごめんなさい、ほんとは新品で手に入れたかったし復刊まで待ちたかったけど無理でした……すみません名木田先生……。

 

この本が3冊セットで売られているのを見つけたのは、ある夏の日。某ネットオークションで売られていました。「ふおおおお結構な美品!!帯付き!!!カバー付きだとおおおおおお!!!!?」と大興奮したのですが。

 

私、その時夏のボーナスの中からワンピース買ったばかりでした。30000円でお釣りが来るワンピース。

買ったこと後悔しないし、とてもお気に入りだし着るたびに背筋が伸びる、可愛くて綺麗なワンピース。しかし社会人になりたての私にはとても大きな買い物でした。実際同期にも「どんな高いもの買ってんの!!?」って言われました。

分かるよ、分かるけど。でも大学生の時からほんと欲しかったの、何よりこのワンピ廃盤になりやすいのよもう後悔したくないの私。

 

……その時、この本たちの値段はそのワンピースプラスマイナス1樋口と1野口でした。出せるけど、何かあった時に無い袖がふれなくなる……。

 

泣く泣く諦めた私。もっと稼いでからあの本たちを買うねん……とワンピースに袖を通しながら古本屋巡りを再開。……やはり、ヴァンパイア・ラブストーリーには出会えませんでした。

 

……そんな日々を過ごしていた年の瀬が近づいたある日。私は某カリで、好きな少女漫画に出てきたクロエのネックレスを眺めていました。「あー可愛いなー、でも錆び付いてるなー、そんでもって合う服がないなー」なんて思いながらふと「……出てないかなヴァンパイア・ラブストーリー」と、検索をかけて見ました。

 

……あるではありませんか、あの夏の日に見た写真そのまんま!!しかも値段ちょっとだけ下がってる!!!定価の7倍5倍に下がってる!!!!(話が生々しい)

 

が、そのちょっと前にコンサートに参戦して結構浪費してしまった私。他のファンからしたら微々たる額でしょうが結構な額をグッズ代に費やしてました。「あーしまった……!!またもか!!!」と思いました……。が、カレンダーを見ると。あと数日でボーナス支給日。しかも夏よりもボーナス額が多い。

 

……ポチるか。

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某と木の詩の主人公もこう言ってますしね。……そういやこの子もジルベールだなぁ。やっぱりジルベールはイケメンなんだなあ。

 

そんなことを思いながら私は某カリでこちらを購入。初某カリでした。そもそもネットで物を購入することがあまりないのでこれで合ってるの?大丈夫なのか??と不安になりつつ操作を終え……翌日コンビニで手続きをしました。

 

発送されたという通知を見て、追跡番号で今どこにあるか確認し、ポチってから四日後、残業で遅くなった金曜の夜……。我が家に、念願の「ヴァンパイア・ラブストーリー」は届きました。どうやら他の郵便物と一緒にポストに無理くり入れられたせいか、蓋開けた瞬間たくさんの封筒と包みが決壊したダムの如く出てきました。その日はよりによって雨。

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こんな顔してたと思います、たぶん。必死で傘放り投げて封筒やらなにやらを拾い集め玄関へ。

誰宛の郵便物かを振り分け、そのままマイルームへin。

 

幸い、私宛のその本らしき小包はあまり濡れてませんでした。ドキドキしながら開封……。

 

「やっと会えたねええええ……」

 

思わず出てたのがこの言葉でした。それと同時に涙腺決壊。

 

とっちらかった部屋で児童書抱きしめながら泣く女。

 

はたから見たらなかなかホラーだったと思います。でも本当に嬉しかった。

写真でも分かってはいましたが、この上ない美品でした。カバーも帯も折り目なし、色褪せなし。出版社宛のハガキも入ったまんま。当時の本屋からタイムスリップして届いたような美麗さでした。

 

あぁ送り主になんてお礼をしたらいいか……とパッションのまま届きましたメッセージを送ったところ。

 

140字のメッセージのところ400字以上オーバー。おいツイッターと一緒の文字数かよ書いといてくれよ某カリさん……。必死で削ってギリ140字で送ることができました。 

みなさんこの文字数でどうやって届いた喜び綴ってるの?その文章力ください私に。

 

……そんなことを思いつつ、私は神聖な気持ちで念願のヴァンパイア・ラブストーリーを読むべく、まず化粧を落とし、暖かな風呂に入って一週間の疲れと汚れを落として体を清め、バラの匂いのアロマオイルをアロマディヒューザーに落とし、Hey! Say! JUMPがイメージキャラクターのバラの匂いのボディミルクを塗りました。フォーチュン [FORTUNE]

 

この本はタイトルの通りバラがとても重要。バラの匂いで満ち足りた状況で読みたかったのです。

 

……服装はちょっと寝巻きがいいものが出払ってて、大学時代の友達と作ったおそ○さんの三男のパーカーでした。すごい台無しだけど、さすがに可愛い下着姿で読むのはこの季節には自殺行為でした。

 

心落ち着けて、一巻「バラのしるしは愛の言葉」を開きました。あー懐かしい、この紙の匂い。そうだ中の扉絵二種類あったんだよなあ、ほんと綺麗だなあ。時空の旅に出るページは、真っ黒な印刷に白文字なんだよなあ。どんなにきつく抱き合っても、"時の崖"を跳んだら離れてしまう二人の苦しみが伝わるなあ……。

 

……なんて、ページを開くたび、かつての感動が蘇ってきました。てか昔はそんなこと考えながら読んでなかったけど工夫してあったんだなあ……!?でも幼いながらに時空の旅に出るのめっちゃ辛いんだなあと、その真っ黒のページを読むたびに感じてました。f:id:strawberrytart0509:20181222202918j:image

 

時空の旅に出るとき、二人は"時の崖"を飛ぶことになるんですよ。時の渦に引き裂かれながら。

 

子どもの頃イメージしてたのは、アニメの美少女戦士セーラームーンの第一シリーズでプリンセス・セレニティエンディミオンが引き裂かれるシーンでした。飛ばされたエンディミオンに向かって必死で手をつかもうとするプリンセス・セレニティ……。f:id:strawberrytart0509:20181222205557j:image

こんな感じでジルベールとジュネも転生のために時の崖を跳んでたのかしら……と。(※あくまで自分のイメージです)

 

さてこの物語には、もう一人大事な登場人物がいます。それはジルベールの実の兄である、バルトレッド・リンド。通称・リンド公です。

 

読んでいて気づいたのですが……私、前の記事でこの人の名前間違って覚えてました。レッドバルトと覚えてました。あと一巻での登場シーンがジュネの通う学校にバラ研究家として出てくるのですが、臨時教諭として赴任してきたと書いてました。全然違うじゃん設定。

 

さてこのリンド公、どういう男かというと。ジルベールとジュネが時空の旅に出るきっかけになり、ジュネを殺し、ジルベールをヴァンパイアにした悪魔のような男。悪魔と取引して永遠の命を得て、想い人であるジュネを事故とはいえ殺しておきながらなお、ジュネを手に入れるために時空の旅に出る二人を追い続ける極悪人……。

 

リンド公、改めて設定並べてみると怖いわ。

というかそりゃジュネも振り向くはずないわ。前世で自分を殺した相手に振り向くわけがない!!!なんで追いかけるんだよ冷静に考えろよ!!!!叶うわけないでしょうが!!!!!

……と思ったところで通じる相手ではないよなあと思いました……。悪魔と取て永遠の命持ってるし、死んだジュネを祖母であるメリッラに蘇らせてるんですよ。目の前で殺しておいて。よくそんなことしやがるな。

 

子どもの頃でも面白かった本ですが、大人になった今読んでもやはり面白いです。その設定にちょっと恐ろしいな、やっべえなと思うところもあります……。特に思った点を三つあげます……。

 

❶転生先でジュネの両親は突然幼い娘を亡くすことになる

 

ジュネは転生先ではどんなに長くても13年しか生きられない設定です。そしてジルが生きるためのバラをジュネは肺に植えられているのですが、そのバラを吐き尽くしたらその命が終わることになっています。

1巻でも触れられているのですが、ジュネは自分が突然死ぬことを両親がどれだけ悲しむかと苦しみ、せめて自分が死んだ後に両親が笑えるようにと、楽しい思い出を綴ったマンガ日記をつける……。

 

……無理だよジュネ!どんなに楽しい思い出綴っても辛くなるだけですよ……!?12歳の娘が、突然どんなことが原因かも分からず死ぬんですよ(1巻でのジュネは小6)。来年はジュネも中学生かー、なんて思っていたであろう両親が!!

原因不明に、突然一人娘を亡くす苦しみ!!私はまだ親になったことないけど、想像するだけでファンタジーの世界とはいえ辛すぎる……。

 

 

 

ジルベール、いろんな意味で生殺し状態

 

ジルベール人の血を吸わないヴァンパイアとして生きるため、ジュネが吐き出すバラと、ジュネが作ったバラしか食べないです。

いわばジルベールはジュネのバラを口にできない間はどうしようもない飢餓状態

 

転生先でジュネがバラを吐き尽くして死んだら、ジュネの次の転生先で出会うまで飢餓状態で時空の旅に出ます。そしてジュネに出会ってバラを頂いて、ジュネが死んだらまた餓えた状態で時空の旅を続けて……。ジュネに出会っても、ジュネがバラを吐くまでは餓えはしのげません。設定えげつないなあ……!!?よく耐えてるなあジルベール

そしてジュネに転生先で出会っても、ジュネがバラを吐き出すまで触れ合うことはできない。

 

好きな人、それも両思いで付き合っている恋人が目の前にいるのに、触れられないんですよ。ただでさえお腹も空いてるしのども渇いてるし、かつ辛い時空の旅を終えて、やっと会えたのに、ですよ。

 

ジルベールは16歳で不老不死のヴァンパイアにされた設定なので、思春期かつ成長期のまんま時を止められてしまってるわけですよ。……生殺しだね?よく耐えてるなあ(2回目)。恐ろしいわ名木田先生……。ジルベールはジュネがバラを吐き出したら、いろんな意味で生殺し状態から解き放たれるわけです。その分熱くジュネと触れ合うことができるわけですね。

 

ジュネがバラを吐き出す時は基本口移し。……すごいなあ……すごい児童書だわぁ……。これ主人公たちの年齢が違ったらあっという間に年齢制限引っかかる展開になるわきっと……。

 

 

 

❸一歩間違えば事案

 

バラを吐く時は口移しな二人。13歳で必ず死ぬジュネ。ということは12歳で普通にディープキスしてるわけです。

 

すっごいなおい。すっごいな……!!(色々すごすぎて語彙力低下してます……)

ジュネはジルベールと転生先で出会うまでディアドラの日々を思い出せないのですが、ジルベールに会った途端その時いくつであっても"ディアドラの15歳のジュネ"を思い出すことができます。

実際日本に転生してくる前は、ベネチア8歳の時ジルベールに出会っています。なおリンド公もジュネをこの時見つけていますが、あまりにもジュネが幼くて手を出すのを躊躇したと言ってます。

躊躇してくれてよかった、手を出してたらドン引きだ!!おまわりさんこいつです!!!あかんやつや!!!!

昔はそのことをスルーしてたけど今読んだら躊躇してくれててよかった。リンド公は青年です。ジルベールが16歳でヴァンパイアにされているのでそれより確実に上です。8歳の女の子に手を出す青年……。

 

どんなに美青年でもおまわりさん案件ですね!!躊躇してくれてよかったよ本当に!!

 

あとベネチアではジュネは10歳でバラを初めて吐きます。ジルベールはガラス職人のジュネの父の弟子として現れます。ジルベールの住むアパートでもバラを育てたというジュネの回想があるので、ベネチアでのジルベールジュネよりだいぶ年上だったのではないかと。ジュネの姉たちがジルベールをめぐって大げんかしたというジュネの回想もあるので少年〜青年くらい、16歳くらいの見た目なんでしょうね。10歳の女の子と、ディープキスする少年。……ジルベールもなかなかの事案だなあ(遠い目)

 

 

……以上、大人になって気づいてしまった恐ろしいな、やっべえなな点でした。

年の差の恋も禁断の恋も大好物ですが、というかだいぶこの本で性癖歪んだところはありますが、改めて並べてみてすごいですな……。

 

 

 

 

 

さてここまで書きましたが、やはりこの本面白い。定価の5倍払いましたが最高です。……問題は、あと1冊揃ってないということ。4巻で完結なんですよねこれf:id:strawberrytart0509:20181222222113j:image

 

今のところ、ネットオークションにもありません(遠い目)。ここまで来たなら揃えたい、というか読みたい……。大人になってから読んでも、その設定におののいてもやっぱり面白かった!!

復刊ドットコム『ヴァンパイア・ラブストーリー 全4巻(名木田恵子)』 投票ページ | 絶版・レア本を皆さまの投票で復刻 復刊ドットコムでもリクエスト入ってるんですが、……なかなか難しそうです。

 

なんとか4巻が手に入ったらいいなあ。4巻だけじゃなく、復刊してくれたら嬉しいです……。この児童書とは思えない話の濃さを誰かと共有したいです……。